確実性に優れ、再着火も容易である ≪燃料・衛星・推進剤≫

ヒドラジン系・推進剤として硝酸類もしくは四酸化二窒素を酸化剤とし、ヒドラジン類の燃料を用いる場合、比推力は液体酸素/ケロシン系より劣るものの、ロケットの燃料タンク内に常温で長期間貯蔵が可能であるうえ、自己着火性を持ち推進剤を混合するだけで点火するため点火器が不要になり確実性に優れ、再着火も容易である。

このため即応性が必要とされる弾道ミサイルや確実性の必要な人工衛星や宇宙船の姿勢制御用のスラスター、複数回の着火を行い複数の衛星を軌道投入する上段ロケットなどに使用される。

欠点としては、硝酸や四酸化二窒素、ヒドラジンも腐食性や毒性が強く、タンクの腐食や発生する毒性ガスに留意する必要が挙げられる。

燃料の漏洩による重大事故は過去何度も発生しており、1980年9月18日のアメリカのアーカンソー州リトルロック空軍基地での事故では、点検中のタイタンIIサイロ内に不注意で取り落とした工具がミサイルに当り、燃料タンクが破れてガス漏れから爆発に至り、核弾頭を空中高く吹き飛ばす事態となった。
update:2010年03月05日